山田歯科医院|渋谷区幡ヶ谷|一般・小児・審美・矯正歯科など

歯科難民を救え!Dr.Yamada'sブログ

歯科難民が急増!

2013年9月20日 (金) 18:52

0000051420_大谷 敬子_Camera_20130911142738こんな患者さんが来ました。

前歯が痛い!と訴えています。

よくお話を聞くと家族に病人が出て看病が忙しくなり、自分の体調も悪くなり10年以上通い続けていた歯科医院でのメインテナンスに1年以上行かなくなった。そうこうしているうちに歯があちこち痛むようになり、不義理にしてしまった歯科医院にも行けず、インターネットで探して銀座の歯科医院へ行ったそうです。

すると、「前歯を作り直せばなおる」と言われ、ジルコニアの冠を前歯2本入れたとのこと。

ところが入れるとなおさら痛みが激しくなり、我慢できなくなり外してもらい今は仮歯にして少しは楽になったというのです。

今度作り直しても治らなければ歯茎を手術して切り取ると言われたそうです。

さて、この方の歯が痛くなったのは10年以上前に入れたセラミックの前歯がよくなくて起きたのでしょうか?

当院では、患者さんのお話を昔のことまでさかのぼり伺い、その過程や体調、生活の状態など考え方や感じ方まで訴えを十分に伺うためにデンタルインタビューということをしています。

初診の約90分の時間の中で、過去の治療の辛さや思いを十分にお話し頂き、本当の望みを伺うと多くの方は「もう2度とこんな思いをしたくない」「治療はこりごり」「ずっと健康な歯でいたい」・・・と意外と今まで歯科医院でお話したことがない本音が聴かれるのです。

この方は決してジルコニアの冠を入れたかったわけではありません。

歯科医師は患者さんの本当の望みを聴くことができなかったのです。

そして、十分な過去の治療歴や健康状態、生活などを聴くことができなかったために診断を誤ったのです。

この方の訴えていた痛みは、看病に疲れ、体調の悪さから免疫力が落ち、そのうえ口腔のお手入れが十分でなくなったことで歯茎が痛くなり出したのです。

疲れや体調はすぐに直すことは難しいですね。

歯茎が腫れて痛くなった原因はセルフケアが十分でなくなり、弱った歯茎が歯周炎を起こしたのです。

腫れて痛くて歯ブラシも当てられず、余計に歯茎はひどくなってしまいました。

写真のように前歯の歯茎は赤く腫れています。

歯周組織検査など完全な検査を行い、原因が明らかになって、まずは歯茎が痛くなくなるためのアドバイスをしました。

歯茎の痛みは徐々になくなり健康な歯茎を取り戻しました。

この方は前歯を入れ替える必要はなかったと思います。

痛い思いをして多分30万円以上の出費をして、結果このような状態に・・・。

時間とお金の無駄でした。

イエテボリ大学で教えるように、患者さんの訴えを十分に伺い、完全な検査を行い、必要に応じて原因に対する処置を行う。

当たり前のことを当たり前にすることがどうやらとても難しいようです。

こんな歯科難民を救いたい。

歯医者さん探しって難しいですよね。

 

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